この記事では、英語が苦手だけれども仕事で英文メールを作成しなければならない、という方に向けて、基本的な内容の組み立て方を解説します。

 メール本文の基本的な構成は下記のようになります。

 1. 宛名
 2. 挨拶(書かないことも多い)
 3. 要件
 4. 詳細な事情
 5. 結び
 6. 名前

今回はタイトルの付け方やCC/BCCといった項目には触れませんので、早速各項目について解説します。

1.宛名

 まず一行目には宛名を書きます。丁寧な言い方は敬称+ファミリーネームですが、社内メールではほぼ目にすることはありません。基本的にはファーストネームのみ記載します。相手の名前について、どれがファーストネームなの?と迷う場合はフルネームを書いてしまっても大丈夫です。通常、相手はよんでほしい名前を返信メールに記載してきます。

 Dear Dr. Yamada,
 Hello Taro,
 Hi Taro,
 Taro,
 Hi Taro Yamada,

2.挨拶

 次は、一行開けて出だしの挨拶を書くことがあります。日本語で言うところの「お世話になっております」という部分です。多くの日本人がこれに相当する英語が分からずに苦戦するようですが、結論から言うと書く必要がありませんので、サクッと本題に入ってしまってもよいです。英語はあらゆる文化圏の人がコミュニケーションに使う言語です。複雑な様式やややこしい言い回しは(少なくともビジネスの場において)好まれません。
 あえて書くとすれば、下記のようなものがあげられます。

・もともと交流のある人に久しぶりに連絡を取る場合

 Hope you are well. (元気してますか?)
 It’s been a long time since we met. (お久しぶりですね)

・何度も繰り返しのお願いをしている相手をせかす際に添える一文として、

 I’m sorry for being pushy. (しつこくお願いしてすみません)

 I’m contacting you for seeking your support/advice about… (○○についてアドバイスいただきたく連絡しました)

3.要件

 次のパートは要件です。日本語のメールと同様に、簡潔かつ必要な情報が含まれていることが重要です。この部分が一番大切ですので、こちらの意図が相手にしっかり伝わるようによく考えて作成しましょう。一文に収まるのがベストですが、関係詞の使用を抑えて、長くても短文2~3文程度でまとまるようにするとよいです。

 Would you mind sharing.. (〇〇をシェアしていただけますか?)

 Please kindly let me know… (〇〇を教えてもらえますか?)

 I’m contacting you for seeking your support/advice about… (○○についてアドバイスいただきたく連絡しました)

4.詳細な事情

 要件を完結に述べた後、それが何故必要なのか、相手が作業をする際に参考となる情報などをまとめて記載します。相手との関係性から、既にわかりきっていることなのであれば書かなくても大丈夫です。
 本題である要件を目立たせるために、こちらはあえてブロックを分けて記載したり、簡単な見出しをつけてあげたりすることもあります。
 日本語の語順を考えると、要件よりこちらが先になりがちなのです。しかし、あえて後ろに記載することで、読み手がすぐに本題を理解できるように配慮します。

 For some back grounds

 For your reference

5.結び

 日本語でいう「どうぞよろしくお願い致します。」の部分です。省略可能と思いますが、この部分は比較的ちゃんと書かれる方が多いように感じます。

 If you have anything to ask me, please kindly let me know. (何か聞きたいことがあればお知らせください)

 Please feel free to contact me if you have any  question. (質問があれば気軽に連絡ください)

 Thank you very much in advance. (意訳:よろしくお願いします)

6.名前

 最後の行で送信者の名前を記載します。正式には結語(Sincerely/Regards/Bestなど)と名前の間は一行開けるのが正しいですが、あまり気にしている人は多くなさそうです。
 社内メールですと、Regards, Best, Thank you, Thanks などを使っている方が多いです。

 Regards,

 Takashi

終わりに

 いかがでしたでしょうか。英文ビジネスメールのおおよその流れがつかめれば幸いです。次回の記事では、架空の事例を元に実際のEメール全体を作成してみます。

投稿者

itsuki

外資系IT企業の東京オフィスで働く米国弁護士 ビジネス誌向けに記事を書いたり、ジムでトレーニングをして過ごしています。

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