この記事は、英語ビジネスメールの書き方 – 1)基本構成編の続編となっております。
架空の事例をもとに、若手社員にメール本文を作成してもらい、その内容についてコメントしました。若手社員の方は、まだ海外の部署とのやりとりの経験がなく、これから海外の関連部署とのやりとりを任せられることになっています。TOEICスコアは700点代とのことですので、受験英語はある程度勉強されたレベルと思います。今回は転載ご快諾いただきありがとうございました。
それでは早速事例の説明から入ります。
事例
あなた(Hiro)の上司は役員会に報告する資料の作成していますが、資料に掲載する北米地区の6月の売り上げデータがおかしいようです。前後の月の売り上げは、5月が2M(USD)、7月が4M(USD)となっていますが、6月だけ25Mと数字がスパイクしております。特に大規模キャンペーンや新商品の発売もなかったため、何故このような」数字が出てくるのか上司にも分からない状況です。役員会に間に合うよう、今週中には事情をデータ作成担当者に確認してほしいと頼まれました。データ作成担当者は、普段は上司がやり取りをしている北米事務所のJeffrey Whiteとの事です。
若手社員の回答案
Dear Jeffrey,
Thank you for your continuous support.
I’m Hiro and working in Japan Office.
We are sorry to say this, but we are confused now because the sales data you made seems to be different from actual number because we sold 2M~4M in May and June but the data says 25M in June. This seems too big compared with Month before and after. So my boss asked me to contact you to check if the data of June is really true. In addition, My boss told me that the answer must be got in this week because this check is necessary for making report that is be reviewed by board members.
Thank you very much for your cooperation in advance.
Sincerely, Hiro
総評
日本語のビジネスメールに慣れている方が陥りがちなポイントが多くカバーされていたため、直ぐに記事への転載をお願いしました。最大の問題は「依頼内容が分かり辛い」という点です。ここは依頼が目立つように構成をいじるべきでしょう。
細かい点を指摘すると、下記が修正候補となります。
1. 適度なブロック分けを使用していない点
2. 接続詞や関係詞を使いすぎて一文が長くなりすぎている点
3.「上司が依頼した」などの重要性の低い情報が目立っている点
4. 逆に締め切りなどの重要情報が埋もれてしまっている点
5. 社内メールにしては過度に丁寧な点
それでは、さっそく修正案を見てみましょう。
修正案
Hi Jeffrey,
Please kindly check the following monthly sales at North America. We need your answer by EOD Thursday this week.
May – 2M
June – 25M
July – 4M
The spike of sales on June seems unnatural compared with other months. This correction is necessary to make report to board members.
Thank you very much for your cooperation in advance.
Hiro
まとめ
日本語のビジネスメールに慣れていると、「○○様、大変お世話になっております。〇〇部署の○○です。お忙しいところ大変恐縮ではございますが…」という出だしで始まることも多いので、そのまま直訳すると非常に長い前置きが入ってしまいます。
「お世話になっております」をどう訳すのかは頻繁に尋ねられることが多いです。しかし、前の記事でふれたとおり、わざわざ記載すべき内容ではありません。今回の事例を通して、その意図がより明確に伝われば幸いです。